[メイン2]
星空 凛 :
というわけで陽子の手を優しく引いて、左のお部屋に来たにゃ
陽子を中央の部屋に置いておくという選択肢もあったけど
一人ぼっちにするのはよくないし、何よりも
[メイン2] 星空 凛 : まだ不安そうな顔をしてる陽子を放っておけなかった
[メイン2]
星空 凛 :
ぼっちちゃんとグエルは、アス高生ということもあって
凛はそれなりに信頼を置いていた、二人ならちょっとやそっとのことじゃやられない
それはこれまで一緒に過ごしてきた凛だからこそ知ってること
[メイン2] 星空 凛 : 「陽子ー!スマイルにゃー!大丈夫大丈夫!凛がついてるにゃー!」
[メイン2] 白井陽子 : 「そ、そう言われても…」
[メイン2] 星空 凛 : 「うーん、じゃあ……」
[メイン2] 星空 凛 : ccb<=99 スクールアイドル (1D100<=99) > 17 > スペシャル
[メイン2] 星空 凛 : 凛はスクールアイドルだ、しかし!
[メイン2]
星空 凛 :
こうして目の前に、笑顔になれない子がいるのなら!
自分のプライドなんかも、ドブに捨ててしまえ!
[メイン2]
星空 凛 :
というわけで、指で自分の顔を変形させて
思いっきり変顔を見せて、陽子を笑わそうとする
[メイン2]
白井陽子 :
「え、ええ…?」
突然変顔を見せる凜を見て少し驚くも
[メイン2]
白井陽子 :
「………クスッ…」
[メイン2] 星空 凛 : 「!」
[メイン2] 星空 凛 : 「にゃはははー!その顔にゃ!その顔がいっちばん!可愛いにゃー!」
[メイン2] 星空 凛 : 陽子のほっぺを摘まんで遊ぶ
[メイン2]
白井陽子 :
「ひゃっ!?」
「な、なにを…?」
[メイン2] 星空 凛 : 「凛の手、あったかいでしょ?」
[メイン2] 白井陽子 : ほっぺをつまむ凜の手に触れて
[メイン2] 星空 凛 : 「体温が下がっちゃうと、テンションも下がっちゃうにゃ!だからこうして温め合えば、心もポッカポカになるにゃ~!」
[メイン2]
白井陽子 :
「えっと、…はい」
こくりと頷く。
[メイン2] 星空 凛 : にこっ!と笑う
[メイン2] 白井陽子 : 「な、なるほど…?」
[メイン2] 白井陽子 : 釣られて少しだけ笑顔を見せる。
[メイン2] 星空 凛 : 「うんうん!陽子にはその顔が一番似合うにゃ!あ、それと作曲の話!ちゃ~んと覚えておくように!」
[メイン2] 白井陽子 : 「あ、あれ本気だったんですね」
[メイン2] 星空 凛 : 「本気にゃ~!」
[メイン2] 星空 凛 : 「それとも陽子は、ピアノ弾くの嫌かにゃ?」
[メイン2]
白井陽子 :
「そ、そんなことは──」
真剣な顔に変わる。
[メイン2] 星空 凛 : 「………?」
[メイン2] 星空 凛 : 首を傾げながら、じーっと陽子を見る
[メイン2] 星空 凛 : 「もしかして、何か嫌なことでもあったかにゃ……?凛、触れてほしくないことに触れちゃったかにゃ……?」
[メイン2] 星空 凛 : しょんぼりキャッツになる
[メイン2] 白井陽子 : 「い、いえ。そうじゃなくて」
[メイン2] 白井陽子 : 「子供の頃からピアノをずっとやっていたので、嫌だなんてことはなくて、むしろ大好きです」
[メイン2] 星空 凛 : 「!!!」
[メイン2] 白井陽子 : 「言葉足らずで勘違いさせてしまったのならごめんなさい。だから、顔を上げてもらえませんか?」
[メイン2]
星空 凛 :
「うん!!」
顔を上げる
[メイン2] 星空 凛 : にっこり笑顔を向けながら
[メイン2] 白井陽子 : 凜の笑顔を見て、ほっとしたように胸をなで下ろす。
[メイン2] 星空 凛 : 「でも、凛も早とちりだったかもにゃ」
[メイン2] 星空 凛 : 「陽子の演奏、一回も聴いてないし、それに陽子にも凛の歌声、聴かせたことないし」
[メイン2] 星空 凛 : 「だからまずは、帰ったら……一緒に音楽室でも借りて、遊ぼうにゃ!そこからにゃ~!」
[メイン2]
白井陽子 :
「え、えっと…」
チラチラと凜の方を見ながら、少しだけ申し訳なさそうに
[メイン2] 白井陽子 : 「わ、私でよければ。よろしくお願いします」
[メイン2] 星空 凛 : 「!!!」
[メイン2]
星空 凛 :
「やった~~~!よろしくにゃ~~!」
陽子の手を握る
[メイン2] 白井陽子 : 「は、はい!」
[メイン2] 星空 凛 : そしてぶんぶんと振る、スクールアイドルのパワーで
[メイン2] 星空 凛 : 嬉しくなっている
[メイン2] 白井陽子 : 「わ、あわわわわ…」
[メイン2] 星空 凛 : そのまま部屋内をぐるぐると回っていると……
[メイン2]
星空 凛 :
「あいたー!」
肩に何かがぶつかってしまう、そのまま辺りを見渡す
[メイン2]
GM :
左手の部屋
なんとなく薄暗い部屋である。
本棚がいくつか並んでいる。
[メイン2] 白井陽子 : 「だ、大丈夫ですか?」
[メイン2] 星空 凛 : 「痛いにゃ~~~~~!!」
[メイン2] 星空 凛 : 本棚の角は、時に鋭利な武器となり、人を殺す!
[メイン2] 白井陽子 : CCB<=50 応急手当 (1D100<=50) > 67 > 失敗
[メイン2] 星空 凛 : 「!!!」
[メイン2] 白井陽子 : 「え、えっと…」
[メイン2]
白井陽子 :
「ご、ごめんなさい。痛み止めを持っていたはずなんですが…切らしてました」
ポケットの中を探るが、なにも入っておらず
[メイン2]
星空 凛 :
その行動を見て、涙目ながらもにっこりと笑い
そして首を小さく首に振る
[メイン2] 星空 凛 : 「……ううん、ありがとうにゃ、その気持ちだけで凛、とーーっても心が温かくなったにゃ!」
[メイン2] 星空 凛 : 「ハッ……!?凛、いつの間にか笑顔になっちゃったにゃ!?もしかして……陽子も実は、スクールアイドルの才能が!?」
[メイン2] 白井陽子 : 「そ、そうなんでしょうか?」
[メイン2] 星空 凛 : 「可能性は……高いにゃ!」
[メイン2] 星空 凛 : うんうんと頷き、勝手に納得しながら
[メイン2] 星空 凛 : 「あ、そうだ陽子、凛は、本を読むのが苦手にゃ」
[メイン2]
星空 凛 :
「だから、ここ、お願いしたいにゃー!」
手を合わせながら頭を少し下げる
[メイン2] 白井陽子 : 「わかりました。調べてみますね」
[メイン2] 星空 凛 : 「ありがとうにゃ~!」
[メイン2] 白井陽子 : CCB<=50 図書館 (1D100<=50) > 20 > 成功
[メイン2] 星空 凛 : !
[メイン2] GM : 音楽関係の本が多いが、突然料理本があったり、漫画が並んでいたり、本の並びに規則性がない。「音楽に愛されるということ」という題の本が妙に気にかかる。
[メイン2]
白井陽子 :
「色々本が並んでいますね。…あれ?『音楽に愛されるということ』…?」
その本が気になり、本棚から手に取る。
[メイン2] 星空 凛 : 「……?陽子レーダーに引っかかったのかにゃ?」
[メイン2] 星空 凛 : じーっとその本を見ながら
[メイン2] 星空 凛 : 「凛もちょっと気になるかもにゃ、見せてほしいにゃ~!」
[メイン2]
白井陽子 :
「わかりました」
凜にも見えるように、その本を開く。
[メイン2]
GM :
一見するとある音楽家のエッセイ。以下の内容が書かれている。
「我々は旋律から離れては生きていけないのだ。そんなこと望んじゃいないと叫んだところで、愛されてしまったからには義務が発生するのだ。音を、音を、音を!湧き出す響きを、我々は世界に生み出さなければならない」「音楽をねじ伏せろ。己が主導権を握れ」
[メイン2] 星空 凛 : 「お~~」
[メイン2] 星空 凛 : 「音楽の才能を持ったからには、頑張んないといけないっていう義務、かぁ」
[メイン2] 星空 凛 : 「音楽って、そういうものかにゃ?凛はもっと、楽しいものだと思うにゃ~」
[メイン2] 白井陽子 : 「…そうですね。私も星空さんの意見に賛成です」
[メイン2]
星空 凛 :
「いえ~い!仲間にゃ~!」
ハイタッチ
[メイン2]
白井陽子 :
「…えへへ」
ハイタッチ。
[メイン2] 星空 凛 : ハイタッチ後、そのまま手を繋ぎ
[メイン2] 星空 凛 : 「このお部屋は、このくらいかにゃ?」
[メイン2] GM : ──ゴトリ。
[メイン2] GM : 本棚から一冊の本が落ちる。
[メイン2] 星空 凛 : 「にゃっ!?」
[メイン2] 白井陽子 : 「ふえっ!?」
[メイン2] 星空 凛 : 思いっきりビビりつつも、落ちた本を見て拾う
[メイン2] GM : 表紙には「読め」とだけ書かれている。
[メイン2] 星空 凛 : 「これがいきなり落ちてきたにゃ!脅かし好きな本にゃー!」
[メイン2] 星空 凛 : 「……にゃ!?よ、読め!?命令形にゃ!?」
[メイン2] 白井陽子 : 「な、なんなんでしょうね?」
[メイン2] 星空 凛 : 小難しそうな顔をしながらも、とりあえず本を開いてみる
[メイン2] 星空 凛 : 「わかんないにゃ……でもでも!気になるにゃ!」
[メイン2]
白井陽子 :
「う…そうですね」
恐る恐る一緒に本を見る。
[メイン2] GM : 「あのおぞましい音楽はひとが触れてよいものではない」「拒め」「追い払え」「己の音楽で対抗するのだ」
[メイン2] GM : また、一定の面積に特定の図形を正確に描き上げればよいと書いてある。
[メイン2] 星空 凛 : 「……にゃ!?己の音楽で、抵抗……?ふむふむ?」
[メイン2] 星空 凛 : 「これは……もしかして、脱出の方法かにゃ!?」
[メイン2] 白井陽子 : 「ど、どうなんでしょう?」
[メイン2] 星空 凛 : 「試す価値は、きっとありそうにゃ!凛を信じてほしいにゃ!」
[メイン2]
白井陽子 :
「…そうですね。やってみないことにはわかりませんし」
こくりと頷く。
[メイン2] 星空 凛 : 「その通り!ふっふっふ、陽子もだんだん、凛のリズムに合うようになってきて、凛も嬉しいにゃ~!」
[メイン2] 星空 凛 : 楽しそうにしながら、陽子の手を優しく引っ張って、中央の部屋へと戻ろうとする
[メイン2] 白井陽子 : 手を引かれ、中央の部屋に歩いて行く。
[メイン2] GM : その時、遠くから、音楽が聞こえてくる気がする──
[メイン2] GM : <聞き耳>どうぞ!
[メイン2] 星空 凛 : ccb<=99 《猫の瞳》 (1D100<=99) > 52 > 成功
[メイン2] 白井陽子 : CCB<=75 聞き耳 (1D100<=75) > 94 > 失敗
[メイン2]
GM :
聞こえそうで聞こえない。
聞こえなさそうで聞こえる。
常に流れているその音楽は、脳髄をひたひたと浸してくる――
SANc(1/1d3)
[メイン2] 星空 凛 : 1d100<=71 SANc (1D100<=71) > 8 > 成功
[メイン2] 星空 凛 : 「フシャーーーーーーッ!!」
[メイン2] 星空 凛 : 「凛、この音楽、嫌い!」
[メイン2]
白井陽子 :
「え、えっと…?」
自分には聞こえなかったので、凜の反応に少し驚く。
[メイン2] 星空 凛 : 「……陽子には、聴こえなかったのかにゃ?それなら、うん」
[メイン2] 星空 凛 : 「良かったにゃ!」
[メイン2] 星空 凛 : 「凛のことは気にしないで、部屋に戻ろうにゃ~!」
[メイン2] 星空 凛 : なんてことない顔を作って、戻ろうとする
[メイン2]
白井陽子 :
「は、はあ…」
「わかりました」
[メイン2] 白井陽子 : そう言いつつも足を止める。
[メイン2]
白井陽子 :
「でも…」
ぎゅっと握られた手に力を入れて
[メイン2] 星空 凛 : 「………!」
[メイン2] 白井陽子 : 「星空さんも、辛かったり、嫌なことがあったら…教えて下さいね?」
[メイン2] 星空 凛 : 「………陽子……」
[メイン2] 白井陽子 : 「星空さんのように上手くは出来ないかもしれませんが、私も笑顔で元気づけられたら…なんて」
[メイン2] 星空 凛 : 「…………!!」
[メイン2] 星空 凛 : 「……そっか、えへへ、ありがとう」
[メイン2] 星空 凛 : 「うん、ここだけの秘密だよ?グエルとぼっちちゃんに言ったら怒るから!」
[メイン2] 星空 凛 : 「凛、実はちょっと、怖いかもって、思ってて」
[メイン2] 星空 凛 : 「でもでも、凛はスクールアイドルだから!みんなを笑顔にさせるのが、凛の使命だから、頑張ろう!って思ってて」
[メイン2] 星空 凛 : 「………情けないけど、そんな凛も、限界っていうのがあるのかもしれないにゃ、えへへ」
[メイン2] 白井陽子 : 凜の瞳をじっと見つめて黙って話を聞く。
[メイン2] 星空 凛 : 「凛は……そもそも、あんまり自分に自信が無かったんだ、スクールアイドルやる前もそう、可愛い衣装とかも似合わないにゃ~って思ってて」
[メイン2] 星空 凛 : 「だけど、友達がスクールアイドルを始めて、それにつられて凛も、勢いのままにやってみよう!ってなって、それで……可愛い衣装とか着るようになって、みんなからも応援してくれるようになって、それが楽しくて、嬉しくて」
[メイン2] 星空 凛 : 「無敵のスクールアイドル!って思うようになってきたんだけど、でも……凛は凛、根っこの部分は、あーんまり変わってないやぁ」
[メイン2] 星空 凛 : 困ったように笑う
[メイン2] 白井陽子 : 「…それでも、いいんじゃないんでしょうか?」
[メイン2] 星空 凛 : 「………!」
[メイン2] 白井陽子 : 「少なくとも、私は、星空さんの笑顔に力をもらえました」
[メイン2] 白井陽子 : 「それに、力強く引っぱってもらえて、私ひとりだったらずっとあの場にうずくまって、なにもできなかったと思うから」
[メイン2] 白井陽子 : 「それは立派な、星空さんの"アイドルの力"だと私は思います」
[メイン2] 星空 凛 : 「……………」
[メイン2] 星空 凛 : 陽子に背中を向けたまま、黙る
[メイン2] 星空 凛 : そしてちょっと泣いちゃう
[メイン2] 白井陽子 : 「…!」
[メイン2] 星空 凛 : 静かに、陽子に聞こえないように
[メイン2] 星空 凛 : 「………えへへへ、ありがとう、陽子」
[メイン2] 白井陽子 : 「ご、ごめんなさい!私、おかしなこと言っちゃって…へ?」
[メイン2] 星空 凛 : 「ううん、おかしなことなんかじゃないにゃ」
[メイン2]
星空 凛 :
「………凛!すーーーっごく、元気が出たにゃ!」
振り返って、涙目ながらも思いっきり笑顔を見せる
[メイン2] 星空 凛 : 「やっぱり陽子は、アイドルの才能、あるにゃー!」
[メイン2] 白井陽子 : 「え、えっと…」
[メイン2] 白井陽子 : 凜の目元が赤くなっていても、笑っているのでどう判断したものかわからず──
[メイン2]
白井陽子 :
「あ、ありがとうございます?」
困惑しながらそう言うしかなかった。
[メイン2] 星空 凛 : そして凛は、再び強く、陽子の手を握り
[メイン2] 星空 凛 : 中央の部屋へと、足を進めていくのだった
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2]
星空 凛 :
気が付けば、凛のお部屋だったにゃ
あれは一体なんだったのか?もしかしたら、夢だったのか?
[メイン2]
星空 凛 :
でも、頭の中にはあの不協和音自体はあって……
それがすごく気持ち悪くて、夢と現実の差が分からなくなっているところに
[メイン2] 星空 凛 : ふと、点けっぱなしのテレビを見て
[メイン2] 星空 凛 : 「あーーーーーーーーーーー!?」
[メイン2] 星空 凛 : 凛は叫んだ、そしてどたばたと着替えを済ませて部屋を出て行った
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2]
星空 凛 :
「ほへ~~~~~~~~~~」
とあるコンサートホール前に立つ凛、その大きさに圧倒されアホ顔になる
[メイン2] 星空 凛 : 「ここで陽子は……ピアノの発表会を……」
[メイン2]
星空 凛 :
陽子は実は、有名な若き天才ピアニストだったのだ
だから凛には不安があった、もしかしたら無自覚にその存在を知って
そしてあの出来事、つまり夢の中でその子を登場させてしまっただけに過ぎないと
[メイン2]
星空 凛 :
陽子に貰ったあの言葉、凛が欲しかったあの言葉が
もしかしたら、夢幻のものなのかもしれないと思い
居ても立っても居られなくなり、そして単独でここまで来た
[メイン2] 星空 凛 : 「……覚えてて、ほしいにゃ~」
[メイン2]
星空 凛 :
そして凛は、ホール内へと入っていった
他にもたくさんのお客さんがいた
[メイン2]
星空 凛 :
ちょこんと座る、本当に広いホールだった
座ってる席もふかふかで、多分高いやつだ
[メイン2]
星空 凛 :
ドキドキと、自分が発表をするわけでもないのに緊張してしまい
背筋を正しながら、陽子の登場を待つ
[メイン2] 星空 凛 : ホールの電気が消えていき、ステージのみに明かりが灯される
[メイン2] 星空 凛 : 「………!陽子だにゃ!」
[メイン2]
白井陽子 :
ゆっくりとステージのピアノの方へ歩いて行く。
あの場で見せたおどおどした様子ではなく、堂々とした振る舞いで。
[メイン2] 星空 凛 : 「すごい……あの時会った陽子とは、まるで別人……」
[メイン2] 星空 凛 : 「……やっぱり、あの出来事は夢だったのかにゃ~……?」
[メイン2] 星空 凛 : しょんぼりとしながら、陽子の立つステージを見つめる
[メイン2]
白井陽子 :
席に座り、演奏を始める。
奏でる音はあの時聞いた音色と寸分違わぬものだろう。
[メイン2] 星空 凛 : 「…………!?」
[メイン2] 星空 凛 : 「あーーーーーーーーー!?!?」
[メイン2] 星空 凛 : しーんとしたホール内で、つい叫んでしまい立ち上がる凛
[メイン2] 白井陽子 : その声を気にすることもなく、最後まで演奏を続ける。
[メイン2] 星空 凛 : その演奏を、まっすぐと聴く
[メイン2] 星空 凛 : 見惚れているかのように、棒立ちのまま
[メイン2] 星空 凛 : 「…………夢なんかじゃ、なかったんだ……!陽子との、出会いも……!」
[メイン2] 星空 凛 : 感動で、じわりと涙が目に浮かんでくる
[メイン2] 白井陽子 : 演奏を終え、最後に壇上から観客席の方に一礼。
[メイン2] 白井陽子 : その時、一瞬だけ目を見開き驚いた顔を見せる。
[メイン2] 白井陽子 : そして、ニコリと、柔らかな笑顔を──あの場で凜に見せた笑顔を投げかけると、ステージから退出する。
[メイン2] 星空 凛 : 去る陽子を最後まで見届けるように、ぶんぶんと手を大きく振る
[メイン2] 星空 凛 : 「ぶらぼー!最高の演奏だったにゃーー!」
[メイン2] 警備員 : 「ちょっと君?」
[メイン2] 星空 凛 : 「え?」
[メイン2] 警備員 : 「ご退場願います」
[メイン2] 星空 凛 : 「そ、そんにゃ~~~~~~~~~!?」
[メイン2] 星空 凛 : ずるずると警備員達に引きずられて、凛もホールを追い出される
[メイン2]
星空 凛 :
……でも、来てよかった!
陽子は、凛のことを覚えていてくれた!
[メイン2]
星空 凛 :
じゃあ……あの時の約束を、果たさないとだにゃあ!
凛の!スクールアイドルとしての……ソロ曲を!作ってもらうんだにゃ!
[メイン2] 星空 凛 : 「これから、楽しくなりそうだにゃ!」
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 星空 凛 :
[メイン2] 白井陽子 :
[メイン2] 白井陽子 :
[メイン2]
白井陽子 :
○月×日。
今日は私のピアノの発表会。
[メイン2] 白井陽子 : あの時、夢か現実かわからない経験をして、少しだけピアノに触れるのが怖い──なんて思っていた。
[メイン2] 白井陽子 : でも、それと同時に、あの場で出会った人たちの顔が思い浮かぶ。
[メイン2] 白井陽子 : 私とちょっと似ていて、おどおどした感じの、だけど友人を助けるために必死になっていた少女。
[メイン2] 白井陽子 : 最初は怖い印象だったけど、本当は優しく、怪我をした友人や、私を庇ってくれた男性。
[メイン2] 白井陽子 : そして私の手を取って、励ましてくれたり、笑顔を投げかけてくれた少女。
[メイン2] 白井陽子 : あの人たちのおかげで、今も私はこの場にいる。
[メイン2] 白井陽子 : ──だったら、怖いなんて言っていられない。
[メイン2] 白井陽子 : 私のピアノであの人たちに"ありがとう。私は元気です!"って伝えないと。
[メイン2] 白井陽子 : それが恩返しになるかはわからないけど、だけど、私にできることはそれだけだから。
[メイン2] 白井陽子 : そんな思いを胸に、発表会の会場へと私は向かう。
[メイン2] 白井陽子 : そしてその場で音楽と、また遊ぶのだ。
[メイン2] 白井陽子 :
[メイン2] 白井陽子 :